子どもがアルバイトを始めた場合は扶養控除にどう影響するのか？トータルで考える視野が必要とはどういうこと？
2025/01/12
【はじめに：親と子どもの"稼ぎの境界線"】
子どもが成長し、自分の力でアルバイトを始めることは、家計にとっても喜ばしい出来事です。しかし、この「子どもの収入」が扶養控除に影響を及ぼすことをご存じでしょうか？
「扶養控除が受けられなくなる？」「収入制限ってどうやって計算するの？」といった疑問に答えるため、今回は扶養控除とアルバイト収入の関係について詳しく解説します。
【アルバイト収入が扶養控除に影響する理由】
扶養控除の対象者には「一定の所得以下である」という条件があります。この条件を超える収入を得た場合、扶養控除の対象から外れることになります。収入の基準は、給与所得だけでなく他の所得も含めて計算されます。
たとえば、アルバイト収入が想定以上に増えた場合、親の扶養から外れることになり、親の所得税負担が増えるケースがあります。
【アルバイトを始めた子どもの年間収入に注意】
子どもがアルバイトを始めた場合、年間収入の見通しを立てることが重要です。アルバイトのシフトが増えたり、ボーナスが支給されたりすると、意外と収入が増えることがあります。親としては「そんなに稼ぐの！？」と驚くことも。
「年収が扶養控除の基準を超えない範囲で働く」というルールを子どもと共有しておくと良いでしょう。
【子どもに説明したい"稼ぎのバランス"】
多くの家庭では、「せっかく働くなら好きに稼ぎなさい」と言いたくなる気持ちもありますが、収入が一定額を超えると親の税負担が増える現実も伝える必要があります。
ここでのポイントは、子どもに「稼ぎすぎることで親の税金が上がる」という仕組みを分かりやすく説明することです。たとえば、「君がもっと稼ぐと、お父さんのランチがカップラーメンになるかも」といった少しユーモラスな例え話も有効です。
【扶養控除を外れたとしてもトータルで考える視野が必要】
子どもがアルバイトで収入を得て扶養控除の対象外になれば親の税負担は増加します。ですが必ずしも悪いことだけではありません。たとえば、子どもの収入が増えた分を自身の学費や生活費に充てることで、家計全体としてはプラスになるケースもあります。
また、子ども自身が確定申告を行うことで、所得税や住民税の還付を受けられることもあります。親子で事前に話し合い、最適な選択肢を選びましょう。
【親が陥りやすいミスと対策】
- 収入の計算を見落とす
子どもが複数のアルバイトを掛け持ちしている場合、それぞれの収入を合算する必要があります。「意外と稼いでいた」という事態を防ぐため、収入の総額を定期的に確認しましょう。 - 扶養控除の外れるタイミングを把握していない
扶養控除は、その年の12月31日時点で判断されます。年末に多くのシフトを入れてしまうと、基準を超えてしまうことがあります。タイミングをしっかり把握することが重要です。
【実際にあったエピソード】
ある家庭では、大学生の息子が夏休み中にフルタイムでアルバイトをして稼ぎすぎてしまい、扶養控除を外れる結果に。父親が、「君の稼ぎで我が家の税金がアップだ！」と軽く冗談を言ったところ、息子が「でもその分、親孝行に使うからね！ドンマイ！」と笑顔で返答。親子で笑いあい、絆を深めたという話があります。
【まとめ：アルバイト収入から思わぬ形で深まる家族のコミュニケーション】
子どものアルバイト収入が扶養控除に影響を与えるのは事実ですが、親の税負担増が必ずしも悪いことだということでもありません。収入と税負担のバランスを理解し、家族で話し合うことで、「納税に関する考え方」や「親子間のコミュニケーション」を再考するきっかけになる可能性もあるのではないでしょうか。